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2016/11/18

抗てんかん薬を始める時

抗てんかん薬による治療を始めるタイミングはどうしたらよいのでしょうか?

前回の記事で書きましたように、抗てんかん薬は発作原性を抑える対症療法の薬です。

一般的に、脳波のてんかん発射はてんかん原性の指標とされています。これも色々と所説あり、てんかん発射であっても、てんかん原性がそう強くないもの(green spikes)、てんかん原性が強い者(red spikes)があります。

でも、てんかん発射があるからといって、発作が起こるかどうかは分かりません。発作のない健常人でも数%にてんかん発射がみられるからです。てんかん発射で発作原性を判断するのは今のところ難しいと言えるでしょう。

今のところ、発作原性を判断する確実な方法は、発作が実際に起こったということです。当たり前といえば、当たり前ですが、事前に予測できないから世の中難しい。だから、みんな、そうできたらと研究しているのですね。

要約しますと、

抗てんかん薬は発作原性を抑える。てんかん原性は抑えない。

てんかん原性は、脳波のてんかん発射で(ある程度)分かる。

発作原性は、発作が実際に起こることで分かる。

ここから、

抗てんかん薬は、発作が起こり始めたら使う。脳波にてんかん発射がみられたとしても、発作がなければ使わない。

という話になるのは、自然なことではないでしょうか?

一言で言えば、

抗てんかん薬は発作を治療するために使う。脳波を治療するために使うのではない。

これが、原則になります。

この原則をどのようにてんかんに適用するかは、次回に書きます。

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