« 地方会 | トップページ | 脳波セミナー »

2016/08/06

抗てんかん薬の長期的副作用

てんかんの治療は、長期的になることがほとんどです。

最低でも3-4年、長いと生涯にわたります。

僕たち専門医は、患者さんの遠い未来まで考えて、治療戦略を立てなければなりません。

抗てんかん薬は、ざっくばらんに言えば脳の興奮を抑える薬ですから、脳の機能に全く影響がないとは言えません。

第一世代と呼ばれる従来の薬には多くの研究報告があります。神経心理学的検査を色々行うと、薬を飲んでいないときに比べ、一部の項目で成績が落ちる場合があります。細かい検査で気付く程度のものもありますが。

第二世代と呼ばれる新しい薬は、まだまだデータの蓄積が必要ですが、従来薬と比べた研究では、第二世代の方が(一部の薬を除き)第一世代よりも成績低下が少ないとされています。

第一世代の薬で他に言われているのは、代謝への影響です。コレステロール等の脂質や血糖値に影響が出る可能性があります。骨密度に関連するという話もあります。

こういったことも考えて、処方内容を考えなければなりません。

しかし、第一世代の薬で発作が治まっている方の場合、発作再発のリスクを考えて第二世代に変更するというのも、ちょっと考えてしまうところではあります。

調子がよいので第一世代の薬を漸減中止した後に発作が再発した場合、患者さんの年齢によっては、元の薬を再開せずに第二世代の薬を始めることはよくあります。

自分の行っていることは患者さんが小児科領域を卒業した後にもずっと影響し得るということを強く自覚して、日々の診療を行わないといけないなとつくづく感じます。

|

« 地方会 | トップページ | 脳波セミナー »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 地方会 | トップページ | 脳波セミナー »