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2016/08/25

麻疹

麻疹(はしか)の患者が兵庫県から出ました。インドネシアへの旅行から帰国後に発症した模様です。

NHK毎日新聞Yahoo!ニュース等に取り上げられています。

問題なのは、発症後も関東地方にお出かけされ、8/14に千葉市幕張メッセで催されたジャスティン・ビーバーのコンサートに参加していたという情報です。参加者は2万5千人。いったいどのくらいの人たちと接触したのやら。

移動は新幹線だったのでしょうか? とすれば、同じ車両に乗り合わせた方にも感染のリスクがあります。

既に同居の家族が発症しているという記事も読みました。きっと、みんなワクチン未接種だったのでしょうね...

麻疹は空気感染なので、同じ空間にいれば感染する可能性があります。おまけに感染力がとても強い。ワクチン未接種で近くにいたとすれば、かなりの確率で発症すると思われます。

麻疹は、ただの感染症とは違います。下手すれば命を落とす。

自分が研修医の時は麻疹が流行し、危なかった事例を経験しました。時間外・救急外来をするにあたり、見逃してはならない病気だと上司に教え込まれました。ですが、流行しなくなったため、最近は全く診ておらず、麻疹の可能性を考えること自体が正直稀になってきています。最近の若い医師は、麻疹を診たことがない方が大部分と思われます。

小児神経科領域では、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と呼ばれる、遅発性(数年以上経って発症)の疾患があり、1歳未満で麻疹に罹患した方での発症リスクが指摘されています。この病気は基本的に進行性で、元気だったお子さんが数か月で寝たきりになってしまいます。決定的な治療法はありません。

麻疹はワクチンで防ぐしかありません。たとえ罹患した方がおられても、周囲の人が皆ワクチンを接種していれば、ひろがらないのです(集団免疫)。ワクチン推奨です!

新たに麻疹を発症した方が、事前連絡なしに医療機関を受診すると問題になる可能性があります。待合で感染を広げるからです。麻疹の発症初期には皮膚に発疹がありませんので、「症状の強い風邪」と間違われてしまいます。

しばらくは、発熱患者では麻疹の可能性を頭に置いておく必要がありそうです。コンサートには全国から参加者がいたでしょうから。

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