« 脳波の正常亜型 | トップページ | てんかん診療の本1 »

2016/06/15

NMR分析

岡山大学本学の先生方と共同研究で、NMR分析を行おうとしています。

磁気を利用してスペクトルを記録することで、代謝物質分析ができます。臨床では、MRS(磁気共鳴スペクトロスコピー)が使われています。

NMRの良い点は、試料に大きな操作を加えずに測定できることです。加熱したり、化学反応させたりが必要ないのはよいことですし、NMRチューブに試料を詰めるまでの時間は10分もかかりません。また、物質の物理特性を見ていますから、同じ条件で測定すれば、かなり再現性よく結果が得られます。

もう1つ素晴らしいのは、濃度測定の際に、全く別の物質を基準として測定できることです。質量分析では、通常は安定同位体を用いますが、そのようなものが不要なのは素晴らしい。欠点は、感度に劣ることです。

20160615

既に、尿検体で、高解像度のスペクトルが得られることは確認しました。一部を右に示します。一番左と中央やや左よりの高いピークは、クレアチニンです。

尿中代謝物質の濃度はクレアチニンを基準として表すことが多い(例えば、µmol/molクレアチニン)ので、クレアチニンの明瞭なピークがそのまま使えるのはうれしいことです。

代謝物質の同定・定量のソフトは市販されています。現在、体験版を手に入れて使い方を練習しています。

こういった共同研究をすることで、理工系の先生方と話をする機会が出来ており、とても勉強になっています。

願わくば、研究がうまくいって、患者さんの診断に少しでも役立てられるようにと思っています。

|

« 脳波の正常亜型 | トップページ | てんかん診療の本1 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 脳波の正常亜型 | トップページ | てんかん診療の本1 »