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2015/11/04

てんかん性スパズムの手術

今年のてんかん学会は、てんかん性スパズムがホットな話題の1つでした。

てんかん性スパズムは発作型の1つですが、有名なのはWest症候群(点頭てんかん)です。

その他、大田原症候群、Lennox-Gastaut症候群にもみられたり、焦点発作を示すてんかん(従来の用語だと部分てんかん)でもみられます。

部分てんかんでのスパズムであれば、てんかん外科治療ができる可能性があります。自分もトロント小児病院で多くの患者さんの手術を見てきました。当時ですら、5割くらいは発作が止まっていたと思います。

5割という2人に1人ですから、たいした数字ではないかと思われるかも知れません。しかし、5割というのはすごい数字です。薬で止まる可能性は数%しかありませんから。

先日のてんかん学会では、O1先生の教育講演がありましたが、現在は7割近く止まっていると言われていました。これは、とんでもなく高い数字です!

てんかん性スパズムはまだよく分かっていないところが多く、てんかん外科ではおそらく最難関の発作だろうと僕は思っています。特にMRIで病変が見えないケース。この中に、限局性皮質異形成(FCD) type 1のある方が結構あると言われています。MRIではよく見えないのですが、病変の拡がりは広く、多くは広範囲の切除(多葉切除)が必要です

てんかん性スパズムの手術を行う場合、広い範囲を切除(または離断)する覚悟が必要です。自分の経験では、それでも術後の認知能力の低下は目立ちません。むしろ、きっちり悪い所を手術して発作を止められると、認知能力やQOLが上昇するくらいの印象です。

なので、医師の立場として大切なのは、手術可能と思われる方を見逃さないこと、そしてきっちり発作を止めるための方針決定をする覚悟だと思っています。

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