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2015/08/09

L-5-メチルテトラヒドロ葉酸

以前MTHFR欠損症という疾患について書きました。

簡単に言えば、葉酸を活性化できない病気です。

活性化葉酸は、5-メチルテトラヒドロ葉酸(5-MTHF)ですが、葉酸を5-MTHFに変換する最終段階の酵素であるMTHFRが欠損しているため、5-MTHFが低値になります。

20150809

上の図のように、5-MTHFはホモシステインからメチオニンを合成するのに必要です。なので、MTHFR欠損症では、メチオニン低値を伴う高ホモシステイン血症になり、ホモシスチン尿がみられます。ホモシステインは脳卒中のリスクを増す作用があり、高い値が続くのは好ましくありません。

治療には、ベタインを使ってホモシステインからメチオニンの合成を進め、また葉酸やフォリン酸も使われます。しかし、MTHFRの活性がほとんどない場合、正直どこまで葉酸やフォリン酸が役に立つのかなぁと思います。

最近は、海外では、5-MTHFそのもののサプリが市販されています。玉石混交のようですが、活性のあるL体であるL-5-MTHFのみから成るサプリがよいみたいです。

足らないものを直接補充するという意味では、L-5-MTHFによる治療が最も理にかなっているのではないかと感じます。L-5-MTHFをMTHFR欠損症の治療に用いた論文はまだ見つけていませんが、将来的には報告が出てくると思いますので、要注目です。

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コメント

希望が持てる記事をありがとうございました。
素晴らしい。

投稿: マリア | 2016/11/04 14:22

マリアさん

コメントありがとうございます。

実は、タイムリーなことに、昨晩新しい論文を見つけまして、重症のMTHFR欠損症では葉酸やフォリン酸では髄液中5-MTHFが上昇しないけれど、5-MTHFを内服することにより上昇がみとめられたという報告でした。

これに関しては、機会を作って記事で触れようと思います。

投稿: あきちゃん | 2016/11/04 18:51

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