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2015/06/02

FCD

小児の難治てんかんでは、限局性皮質異形成(FCD)と呼ばれる病変が原因となっていることがけっこうあります。

FCDによるてんかんは、一般的にとても手ごわい。薬では歯が立ちません。自然寛解したならそれだけで症例報告できるくらいです(Epileptic Disord 2006; 8: 289-93)。

なので、発作がなかなか止まらない方で、FCDを見つけることができ、切除可能な場所であれば、手術の対象になります。

FCDは大きくtype Iとtype IIに分かれ(国際抗てんかん連盟の分類にはtype IIIもあるが、これは横に置いておきます)、type IIはMRIで見えやすいと言われています。

問題はFCD type Iで、こちらはMRIで見えにくい。これをどうやって見つけるかが問題です。

トロント小児病院の神経放射線科医であるW先生は、「FCD type Iは見える」とおっしゃいます。白質の見え方の左右差、皮質白質境界がFLAIRでやや高信号といった所見に注目せよとのことでした。

とは言っても、W先生の経験と技をすぐに真似することはできません。真似しようと努力しつつ、脳波やPETなどの検査を行い、合致する所見が得られるか検討する必要があります。

FCD type Iはわりと広めの範囲に広がっていることが多く、切除術の際にも課題が多いです。「この辺りから発作が起こっている」とはわりと言いやすいのですが、「この辺りまで発作を起こす領域が広がっている」という端(境界)を決めるのが難しいのです。切り過ぎはもちろんよくありませんが、不十分な切り方でFCDの端が残ってしまうと、手術直後には発作が泊まったとしても、いずれ残った場所から発作が出てきます。

FCDに特異的な蛍光マーカーが開発されて、手術前に静脈注射しておき、手術の際に蛍光を励起するような光を当ててFCDの場所を光らせる、といった技術ができないものだろうかと思います。

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