« FCD | トップページ | 発作時脳波 - 焦点発作1 »

2015/06/08

発作時脳波 - 序論

てんかんの方は、いつも発作をしているわけではありません。といいますか、ほとんどの時間は発作をしていないのがふつうです。

てんかんの方の脳波では、発作をしていない時の異常と、発作をしている時の異常がみられます。

前者は、てんかん性発射 てんかん性放電と呼ばれる異常です。棘波(spike)などと呼ばれる波です。

後者は、発作により色々なパターンがあります。発作時脳波は、この発作中に現れる脳波異常がどのようなものかをきっちり調べるための検査です。

発作時脳波を読むには、かなりの訓練が必要です。色々な種類の発作でどのような変化が見られるかを熟知するのはもちろんのこと、同じような発作でも患者さん毎にパターンが異なったりしますので、それにも対応できる能力が必要です。そのためには、たくさんの発作時脳波を熟練者に教えてもらいながら読んで、経験を積む必要があります。てんかん外科の術前評価に耐えうる判読を満足に行うには、さらに訓練が必要です。

脳波をある程度読める医師が数十人に1人くらいなら(もっと少ないかも)、発作時脳波を読める医師は数百人に1人いるかどうかではないでしょうか?

以前は、発作時脳波の判読は、てんかんの診療で主に行われました。しかし、最近は救急や集中治療の場での重要性が増しています。なぜなら、重症患者、特に原因不明の意識障害患者のかなりの割合で、発作が起こっていることが分かってきたからです。この発作は、患者さんをいくら目をこらして見ても分かりません。脳波で診断する必要があります。なので、集中治療の場で発作時脳波を読めることの重要性が高まってきています。

発作時脳波を正しく読めるということは、発作かもと思える症状があるときにそれがてんかん発作であることを確定できるということ、見た目には全く分からない発作を認識できること、そして発作でない現象を発作でないと正しく認識すること、です。

最初の2つは目的として当然ですが、過剰治療・薬の副作用を避けるという意味で、3番目も非常に重要です。

今後、時間があれば、発作時脳波の読み方のコツについて、書ける範囲で書いてみようと思います。自分にとってもかなりのチャレンジですが、頭の整理にもなりますので。

|

« FCD | トップページ | 発作時脳波 - 焦点発作1 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« FCD | トップページ | 発作時脳波 - 焦点発作1 »