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2015/06/17

発作時脳波 - 焦点発作6

前回の記事で、集中治療では最低限発作かどうか分かればよい、と書きました。

そんなことないわ!!

と怒られそうです(汗)。

集中治療室での脳波には、大きな障壁があるのです。

それは外部からのノイズ。脳波用語でいえば、アーチファクト(人工産物)です。

僕もトロント小児病院でPICUでの持続脳波のオンコールを3年間しましたので、色々経験しました。

輸液ポンプ、呼吸器、吸痰等の処置、保護者や看護師によるタッピング、その他もろもろ、色んなノイズ源があります。長時間電極をつけていると、電極の接触も不良になってきますから、ノイズが入りやすくなります。

これらのアーチファクトが、律動的に入っていたりしますので、悩ましいことはけっこうあります。波形から明らかにおかしいものは分かりますが、徐波活動やspike-wavesに似た形のものもあり、とても悩ましい。

また、SIRPIDsという特殊波形があります。Stimulus-induced rhythmic, periodic, or ictal dischargesという語の略ですが、直訳すれば、刺激で誘発される律動的、周期的、または発作性の活動、という意味です。重症患者さんで、吸痰や体位変換などの刺激を与えると、脳波に発作様の活動が現れることがあります。これを本当の発作と考えるかどうかは難しい問題です。

こういったときには、ビデオが同時記録されていると(ビデオ脳波)、とても助かります。持続脳波用の脳波計の場合、カメラがセットになっているものがあります。こういった機器であれば、発作様活動が見えた時に、実際に何が起こっていたかが分かります。

たくさん経験すれば、脳波だけでもある程度は分かりますが、ビデオはとても重要だと思います。

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