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2014/04/22

デジタル脳波の基本9 - 差動増幅回路

今回は、差動増幅回路についてです。以前に少しだけ書きました。

脳波の信号は、µV単位という非常に微弱なものですので、脳波計内で信号を増幅する必要があります。単純に言えば、掛け算を行って数値を大きくするのです。

増幅回路は、オーディオでいうところのアンプです。英語ではamplifierで同じです。

20140422_1

脳波計での増幅回路は差動増幅回路と呼ばれるもので、右のような図で表されます。

入力が2つ、出力が1つです。

差動増幅回路は、その名のとおり、2つの入力の差を増幅して出力します。

Output = (Input 1 - Input 2) × ゲイン(利得) のような感じです。

ゲインとは、どのくらい増幅するかということです。

上のゲインは、差動利得と呼ばれており、2つの入力の異なった部分がどの程度増幅されるかです。

これ以外に、同相利得と呼ばれる、2つの入力の同じ部分がどの程度増幅されるかという指標があります。理想的には、2つの入力の同じ部分は引き算でキャンセルされる(同相利得はゼロ)はずですが、現実にはそういきません。環境ノイズ(交流など)は、2つの入力に同じようには行ってきますから、これをいかにキャンセルできるかが大切です。なので、この同相利得は、極めて小さくなるよう設計されています。

差動増幅器の性能は、同相信号除去比(common mode rejection ratio; CMRR)であらわされます。差動利得と同相利得の比になるわけですが、同相利得がゼロに近いほどよいわけですから、CMRRは高い方がよいことになります。

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