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2013/08/28

大脳皮質の厚みを測る

MRI画像を用いて大脳皮質の厚みを測る技術が開発されてきています。

なぜ厚みを測るかというと、年齢や疾患によって、特定の部位の厚みに差が現れるからです。

有名なソフトとしては、FreeSurferがあります。無料です。

やっていることをざっくばらんに書きますと、元画像の白黒の不均一を検出して取り除き、脳の皮質、白質などの位置を自動的に検出し、それぞれの表面を小さな三角形で近似したうえで、皮質と白質の表面との間隔を計算しています。

簡単に書きましたが、やっていることはとても難しい。計算量が膨大で、1人分の画像処理に24時間はかかるでしょうか。以前、自分のThinkPad T60(Core 2 Duoなので古い)で計算させてみたら、48時間くらいかかりました。

僕がなぜ厚みを測りたいかというと、難治てんかんでみられる限局性皮質異形成(FCD)を見つけ出したいからです。FCDは、よく見逃されています。ふつうに撮ったMRIだと半数が見逃されるという報告があるくらいです。

FreeSurferは素晴らしいのですが、自分の目的にはちょっと合わないような気がして、色々探していると、Voxel-based cortical thickness (VBCT)というのがみつかりました。偏微分方程式を解かなければなりませんが、方法論は理解可能だったので、数日かけてMATLABでプログラムを作ってみました。

今、実際のデータでお試し中です。順調に動いているように見えるので、結果が楽しみです。

医学系の研究・実験って、動物をつかったり、遺伝子を調べたり、というイメージがありませんか? 今回のように、コンピュータを使った医学研究もあるのです。これが、ワクワクするくらい面白い!

生体内での実験をin vivo、試験管での実験をin vitroというように呼びますが、コンピュータを使っての実験は、in silicoと呼びます。なんか、響きがよいですね~。

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