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2011/12/22

新生児の頭部MRI (Brain MRI in neonates)

新生児期や乳児期早期に発症するてんかんの原因は種々ですが、限局性皮質形成異常 focal cortical dysplasia(FCD)が原因の1つとして挙げられます。

抗てんかん薬が効かず、発作焦点がわりと限局しており、FCDがそこに見つかれば、薬物療法で引っ張るよりも手術で原因の病変を切除した方が治療効果は高いようです。発作頻発例、特に重積例ではなおさらです。

幼い小児では、脳の髄鞘化が進んでおらず、特に新生児では、白黒の濃淡が成人とは逆に写ります。つまり、T1強調画像で白質が黒く、T2強調画像で白質が白く見えます。そして、年齢と部位に応じて、白質の色合いが徐々に変化していきます。

FCDの特徴として、皮質の肥厚、皮質白質境界の不鮮明があります。新生児期には、これはT2強調画像でより明瞭に写ります。

なので、FCDを疑う新生児、乳児(特に早期)では、T2強調画像の薄いスライスで撮影を行うとよいと思います。薄いスライスで撮るのは、partial volume effectを軽減するためです。ルーチン撮影では、5mm厚といった厚めのスライス(スライス間隙あり)で撮ることが多いのですが、FCDの見逃し率はルーチン撮影ではわりと高いことが知られていますから、薄いスライスを勧めたいです。今時のMRIスキャナでは、スライス厚の薄い3D-T2強調画像の撮影ができますので、これが有用だと思います。

最後に大事なのは、そこにFCDがあると思って画像を読むことです。発作と脳波を詳細に観察すれば、FCDの「臭い」がするのです。ここが、てんかん専門医の腕の見せ所ですが、これからも修行が必要なところです。

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