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2011/12/27

難治てんかん (intractable epilepsy)

難治てんかんの患者さんを診ることは、自分の専門領域ですから、毎日のようにあります。

ですが、難治てんかんとは、どのようなてんかんなのでしょうか?

適切と考えられる抗てんかん薬2剤を十分量試みても発作が抑制されないてんかん

Epilepsiaという雑誌にそういった定義が書いてあります(Epilepsia 2010; 51: 1069-1077)。一般に、難治てんかんの患者さんは、専門医による治療が必要です。

ところで、この難治てんかんの見極めにはそれなりの経験と知識が必要です。

自分たちに難治てんかんの患者さんが紹介されてきた場合、まず確認することは、発作とされている症状が真のてんかん発作か過去に使われた薬が適切であったかです。てんかん発作でない現象に抗てんかん薬を使っても意味ありませんし、発作のタイプに合わない薬を使って効かなかったとしても当たり前です。

一般の病院では、脳波検査は30-40分程度であり、検査中に発作が記録されることは稀です(発作間欠時脳波)。もちろん、これでかなりの情報を得られますし、治療方針もだいたい立てることはできます。しかし、てんかんは発作性現象なので、正確な診断のためには、発作自体を脳波で記録する必要があります(発作時脳波)。この際にビデオも同時に撮ることで(発作時ビデオ脳波)、発作症状の詳細を分析することができます。

この発作時ビデオ脳波記録は時間がかかりますが、とても役に立ちます。発作間欠時脳波は影を見ているようなものだと思います。てんかんの正確な診断を行うことで、より適切な治療方針を立てられますし、不要な治療を避けることもできます。

一般に、てんかん患者さんの7割は、2剤目までの抗てんかん薬で発作が止まります。そうでない場合は、難治てんかんの可能性があるわけですが、それを見極めるためには、このような発作時脳波を含めた精査が必要です。

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