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2011/12/30

西伊豆へ (To West Izu area)

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昨日今日で、西伊豆に行ってきました。まずは、駿河湾フェリー。清水港から土肥(とい)港まで出ています。雲が少ない晴天だったので、思わず富士山の眺めを期待してしまいます。

オーシャンルームという特別有料客室に入りましたが、窓が広く、ソファの座り心地も普通客室とは全く違います。富士山ですが、よく見えました! ちょっと霞んでいましたが。

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1時間強で土肥港に着きます。そこから、車で南に向かいました。

途中で、きびなご寿司の専門店の味千というお店に立ち寄りました。なかなか評判のようです。テイクアウトでミックス(酢締め3貫、漬け3貫)をいただきました。きびなご自体はわりと淡白な味で、大葉やみょうがなどの薬味と一緒に口に含むと、色々な味が渾然一体となっておいしい。

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その後、恋人岬へ向かいます。車を止めて周囲を見渡しましたが、海の眺めがとてもきれい! 再び周りを見回すと、カップルばっか(一部家族連れ)。鉄道の停車駅の看板があって、行き先が「結婚」になっていたりなど、かなりコテコテですね...

それでも、気を取り直して岬に向かい、しっかり金の鐘と愛の鐘まで行ってきたのでした... 上り下りがけっこうあって、結構脚にきましたが。

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その後、さらに南に向かいます。途中で、こあじ鮨という看板が出ていたのを見つけ、八起というお店に立ち寄りました。ここで、こあじ鮨をテイクアウト。小さめのシャリに、酢締めをしていない鯵、ねぎ、しょうがなどがのっていて、濃い口のしょうゆをかけていただくと... おおっ、なかなかいいです。鯵がうまい~! そして、薬味と一緒に色々な味が渾然一体となって... あれ? 同じ表現になっちゃった。

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そして、さらに南の端、石廊崎(いろうざき)を目指します。ここには灯台があるのです。なんか、昔にプリンスエドワード島をドライブして、灯台めぐりをしたのを思い出しちゃいます。

岬近くの入り江の横に駐車場があるのですが、すごい風です。途中で風力発電の風車がいくつも建っていましたが、確かにすごいエネルギーですね。駐車場から上り坂を15分くらい、そしてさらに5分ほど歩くと灯台が見えてきます。この辺りに来た時点で、だいぶ疲れてました...

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しかし、岬の突端はここから下がったところにあるのです。急な階段を下りていくと、風がまたまた強い。通路も細いので要注意です。

岬の先端まで行くと、目の前は太平洋の水平線がずっと遠くまで広がっています。なかなか壮大な眺めです。ここには、小さな社があり、お祈りをしておきました。帰りの上りは、やっぱりきつかったです。

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その後、土肥温泉に泊まりました。帰りに山火事があって、同じ道を戻ることができず、カーナビも持っていなかったのですが、BlackBerryのGPSが役に立ちました!

翌日は、日本の滝100選の1つである浄蓮の滝に向かいました。またしても、下り階段です... 滝はきれいで、なかなか見ごたえあります。滝の手前側には、天城越えの歌詞が刻まれた石碑がありました。道の駅天城越えにも立ち寄ってきました。

次に修善寺に向かいました。ここは、弘法大師が湧出させたという独鈷(どっこ)の湯があり、温泉街になっています。修善寺の入り口で手を洗う所がありますが、なんと温泉になっています。他にも北条政子が築いた指月殿という古い建物も近くにあります。

その後は、三島から沼津に抜けて静岡に戻りました。渋滞していなかったので、案外時間がかかりませんでした。

こんなわけで、西伊豆から南伊豆も一部楽しんできました。静岡は観光できる場所が本当に多いです。今度は、もっと東を目指そうかな。

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2011/12/28

難治てんかん続き(intractable epilepsy, continued)

前回は、難治てんかんとはどういったものかについて書きました。

2つのお薬で発作が抑制されないと書きましたが、発作が完全には止まっていないものの明らかに減った、軽くなった、という場合はどう考えるのか、という疑問が沸くかも知れません。

前回引用したEpilepsiaに書いてありますが、抗てんかん薬による治療の成功というのは、前兆を含め発作が完全に抑制されることであり、発作の軽減のみであれば治療は失敗とされています(難治てんかんの定義に関しては、という意味で)。

もう1つ、副作用等の理由で十分に使えなかったお薬はどう考えるのかという疑問も出るかも知れません。このような薬はカウントしません。適切と考えられ、かつ十分に使えたお薬2剤というのが判断の基準になります。

難治てんかんだと分かった場合、いくつかすることがあります。

まず、発作時ビデオ脳波の記録を試み、てんかんのタイプをできるだけ正確に見極めます。と同時に、見せ掛けの難治てんかん(不適切な薬の使用例、てんかんでない例)を除外します。

脳のMRI検査を行い、発作の原因となるような異常を探します。この際に大切なのは、てんかんに特化した撮り方をするということです。通常のMRIの撮り方では病変の見逃しが多い(約50%)という結果が出ています(J Neurol Neurosurg Psychiatry 2002; 73: 643-647)。つまり、通常のMRIで異常なしと判断されたとしても、それで終わりとしてはいけません。てんかんに特化した撮り方で、できれば3テスラの機器(従来の機器は1.5テスラ)を用いてMRI検査を行う必要があります。

こうした検査、さらに必要に応じて追加の検査を行い、患者さんにとって一番よい治療法は何かを考えていくようにしています。

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2011/12/27

難治てんかん (intractable epilepsy)

難治てんかんの患者さんを診ることは、自分の専門領域ですから、毎日のようにあります。

ですが、難治てんかんとは、どのようなてんかんなのでしょうか?

適切と考えられる抗てんかん薬2剤を十分量試みても発作が抑制されないてんかん

Epilepsiaという雑誌にそういった定義が書いてあります(Epilepsia 2010; 51: 1069-1077)。一般に、難治てんかんの患者さんは、専門医による治療が必要です。

ところで、この難治てんかんの見極めにはそれなりの経験と知識が必要です。

自分たちに難治てんかんの患者さんが紹介されてきた場合、まず確認することは、発作とされている症状が真のてんかん発作か過去に使われた薬が適切であったかです。てんかん発作でない現象に抗てんかん薬を使っても意味ありませんし、発作のタイプに合わない薬を使って効かなかったとしても当たり前です。

一般の病院では、脳波検査は30-40分程度であり、検査中に発作が記録されることは稀です(発作間欠時脳波)。もちろん、これでかなりの情報を得られますし、治療方針もだいたい立てることはできます。しかし、てんかんは発作性現象なので、正確な診断のためには、発作自体を脳波で記録する必要があります(発作時脳波)。この際にビデオも同時に撮ることで(発作時ビデオ脳波)、発作症状の詳細を分析することができます。

この発作時ビデオ脳波記録は時間がかかりますが、とても役に立ちます。発作間欠時脳波は影を見ているようなものだと思います。てんかんの正確な診断を行うことで、より適切な治療方針を立てられますし、不要な治療を避けることもできます。

一般に、てんかん患者さんの7割は、2剤目までの抗てんかん薬で発作が止まります。そうでない場合は、難治てんかんの可能性があるわけですが、それを見極めるためには、このような発作時脳波を含めた精査が必要です。

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2011/12/25

クリスマスディナー (Christmas dinner)

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今年は、日本に戻って以来、夫婦で初めてのクリスマスです。例年通り、クリスマスには牛の赤ワイン煮をいただきました。

仕込みに1晩、調理に翌日の午後を費やしました。お肉は、ドーンと松坂屋(松坂牛ではない。週1回時間限定の3割引!)! 素人料理だけあって、毎年出来上がりが異なります...

今年は、色がワイン色よりも茶色に近い。味は、ワインの風味がたっぷりするんですけどね。色は、今回使ったフォンドボーのためだと思います(今までは、ビーフブイヨンを使っていた)。できたてより、少し時間を置いた方が、味がなじんでおいしかった。カレーと同じですね。

サフランライス
を作って、一緒にいただきました。サフランの香りが立ち上ってすばらしい。

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食後は、クリスマスケーキをいただきました♪ DANGEというお店で予約していたのですが、ケーキを受け取りに行った時は予約客でとても混雑していて、駐車場に停めるのに待ち、店内でも列になって待ったのですが、苦労した甲斐がありました。

スポンジがふんわりと溶け、クリームは上品で軽く風味はしっかりしていて、ブルーベリーはジューシーで甘い。そして、ケーキの中と上にたくさんのイチゴ。これは、紅ほっぺと呼ばれる静岡の品種ですが、甘すぎず、適度な酸っぱさとジューシーさが混ざり合って最高です!

これで、年末までもう少しがんばる気力が湧いてきました~♪

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2011/12/23

富士花鳥園 (Fuji flower and bird park)

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富士山麓にまた行ってきました。頂上付近に雪が積もっていて、眺めは最高です。ただ、今日は雲がちょっと多くて、写真を撮る機会は逃しちゃいました。

帰りに富士花鳥園に寄りました。ここには、たくさんの鳥と花があるのだとか(名前のとおり)。入ったら、いきなりフクロウたちが出迎えてくれます!

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フクロウとミミズクがいますが、親戚同士のようです。耳のようにツンとたった飾り羽があるものがミミズクと呼ばれるのだそうです。富士花鳥園には約40種のフクロウとミミズクがいて、姿形は千差万別です。目がパッチリとしていてかわいらしいのや、ちょっとキモい顔をしたものや、本当に色々です。羽がフワフワとしていて丸く見えるフクロウですが、体自体は細いようです。足の爪はかなり鋭いのがあります。獲物を捕まえますからね、これで。

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フクロウのいる建物の隣には巨大な温室があり、花がいっぱいです。ベゴニアが看板のようで、鉢植えが山のようにあります。花の姿形も多種多彩です。真ん中に池がありますが、ベゴニアの花が浮かんでいて、池のふちに沿ってゆっくり回っています。給水管が横向きになっていて、水に動きが出るようになっているようです。ベゴニアには雄花と雌花があって、雄花は早く散るのだそうです。それを水面にのせておくと、しばらくは美しいのだそうです。なるほど。

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ベゴニア以外にも花がたくさんで(天使のラッパという花もあった)、天井からも花かごがたくさんつられています。ずっと歩いていると、奥のほうから鳥の声が聞こえてきます。巨大な鳥かごがあり、中に多くのオウム、インコがいました。他にも水鳥やエミュがいます。おまけに、このかご、入ることができるんです! 餌を売っているので、オウムを肩や手に載せて餌をあげることもできます。

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さらに、外に出ると、エミュの牧場があります。柵に囲まれた中に、エミュが放し飼いにされており、ここも餌をあげに入ることができます。奥には池があって、ここにも水鳥や白鳥がいます。ちょっと寒かったけど...

中に戻ると、温室の温度と湿気で、メガネが一気に真っ白です。温室の反対に歩いていくと、ペンギンが5-6羽います。水を泳ぐ姿がユーモラスでよいです、ペンギンは。

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この温室内にはフードコートがあり、食事や喫茶もできます。今日は、クリスマスの特別ランチが出ていました。土産物屋さんは、フクロウグッズが多いです。好きな人にはたまらないかも知れません。

いや~、かなり癒されました♪ この後、帰りに登呂遺跡も見物してきて、充実した気分です。

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2011/12/22

新生児の頭部MRI (Brain MRI in neonates)

新生児期や乳児期早期に発症するてんかんの原因は種々ですが、限局性皮質形成異常 focal cortical dysplasia(FCD)が原因の1つとして挙げられます。

抗てんかん薬が効かず、発作焦点がわりと限局しており、FCDがそこに見つかれば、薬物療法で引っ張るよりも手術で原因の病変を切除した方が治療効果は高いようです。発作頻発例、特に重積例ではなおさらです。

幼い小児では、脳の髄鞘化が進んでおらず、特に新生児では、白黒の濃淡が成人とは逆に写ります。つまり、T1強調画像で白質が黒く、T2強調画像で白質が白く見えます。そして、年齢と部位に応じて、白質の色合いが徐々に変化していきます。

FCDの特徴として、皮質の肥厚、皮質白質境界の不鮮明があります。新生児期には、これはT2強調画像でより明瞭に写ります。

なので、FCDを疑う新生児、乳児(特に早期)では、T2強調画像の薄いスライスで撮影を行うとよいと思います。薄いスライスで撮るのは、partial volume effectを軽減するためです。ルーチン撮影では、5mm厚といった厚めのスライス(スライス間隙あり)で撮ることが多いのですが、FCDの見逃し率はルーチン撮影ではわりと高いことが知られていますから、薄いスライスを勧めたいです。今時のMRIスキャナでは、スライス厚の薄い3D-T2強調画像の撮影ができますので、これが有用だと思います。

最後に大事なのは、そこにFCDがあると思って画像を読むことです。発作と脳波を詳細に観察すれば、FCDの「臭い」がするのです。ここが、てんかん専門医の腕の見せ所ですが、これからも修行が必要なところです。

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2011/12/21

不可思議なラモトリギンの用量

最近日本で認可された抗てんかん薬の1つにラモトリギンがあります。

日本に戻ってきても、いわゆる第二世代抗てんかん薬が色々と使えるなぁと喜んでいたわけですが、日本でのラモトリギンの用量設定で納得のいかない点を見つけました。

バルプロ酸という抗てんかん薬を併用すると、ラモトリギンの血中濃度が上がります。ラモトリギンの濃度が高い、または急速に上昇すると、薬疹のリスクが増しますので、バルプロ酸併用の場合、低めの用量が設定されています。小児だと、最大3mg/kg/日です。

また、肝臓の酵素を誘導する薬剤(フェノバルビタール、ガルバマゼピン等)を併用すると、ラモトリギンの血中濃度が下がります。そのため、肝酵素誘導剤併用の場合、高めの用量になります。小児だと、最大15mg/kg/日です。

さて、バルプロ酸と肝酵素誘導剤の両者を使った場合はどうなるのでしょうか? この場合、最大5mg/kg/日になっています。

ここまでは、日本も北米も一緒です。

最後に、バルプロ酸も肝酵素誘導剤も使っていない場合です。日本は、ここがおかしい。

北米では、最大7.5mg/kg/日です。バルプロ酸併用で肝酵素誘導剤併用なしの時よりは高く、肝酵素誘導剤併用でバルプロ酸併用なしより低いので、納得のいく数字です。

日本では、ここがバルプロ酸併用時と同じ用量に設定されています。つまり、最大3mg/kg/日です。北米に比べてあまりにも低い設定です。バルプロ酸併用時にはラモトリギンの血中濃度が上がってしまうから、あえて低めの用量にしているわけですので、バルプロ酸併用なしでも同じ用量設定というのがどうにも理解不能です。なんでこんな設定になったんでしょう?

最終的には血中濃度をみながら用量の調整を行いますが、添付文書にこんな理解不能な最大量を記載されてしまっては、正直困ってしまいます。

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2011/12/20

カレー味ビーフン (Singapore style noodles)

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つい先日、うちの夕食が、これでした。

ビーフンをカレー味に炒めたものですが、北米ではシンガポール風麺 Singapore style noodlesと呼ばれている料理です。

トロントにいた際には、O2先生ごひいきの中華料理店Spadina Gardenというお店があり、よく行ったものです。ここのSingapore style noodlesはとてもおいしくて、思わずI miss it! と叫びたくなります。化学調味料不使用が売りです。北米の人はMSG(グルタミン酸ナトリウム)にうるさいですから。

四川料理(ちょっとカナダ人向けにアレンジされている)を主体とするお店で、アパートから歩いて数分のところにあります。テイクアウト可能で、電話で注文して15分後にはもう出来上がっているということでしたので、月に最低1-2回はここの料理を食べていました。よく行くものだから、電話をかけるだけで僕だと分かるようでしたし、お店に行っても店員さんがよく話しかけてくれました。まぁ、常連のO2先生ほどじゃぁありませんが...

他のお店でも何軒かで試しましたが、お味はSpadina Gardenほどではなかったように思いますね。なので、懐かしい思い出の味です。

ところで、僕はトロントでのEpilepsy Fellowshipの1年目にC先生というシンガポール人と一緒に働いたのですが、彼曰く、「Singapore style noodlesのような食べ物は、シンガポールにはない」とのことでした。どういう経緯でこういうネーミングになったんでしょう? 他にも、炒め物をTeriyakiなどと呼んでいたりしますし。

あ、うちの夕食のお味ですが、上々でしたよ。

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2011/12/13

ホストイン注射液

フォスフェニトインの注射薬が11月25日に薬価収載されたそうです。

これは、抗てんかん薬のフェニトインのプロドラッグで、体内に入った後に加水分解されてフェニトインに変化します。なので、効果はフェニトインと変わりません。

最大のポイントは、副作用の軽減です。フェニトインは水に難溶性であり、注射液はpHが12付近とかなりのアルカリ性です。そのため、注射による血管痛や静脈炎といった副作用があります。また、血管外に漏れると組織壊死を起こします。また、注射に15-20分はかける必要があります。

一方、フォスフェニトインは水溶性であり、注射液のpHは8-9と低くなっています。そのため、注射による痛みが少ないですし、組織壊死を起こしません(北米では筋注もOK)。また、注射速度をフェニトインの3倍の速さにすることができます(7-8分でOK)。

問題点は、まだ薬価が高いことでしょうか。しかし、フェニトイン注射薬を使うリスクを回避できることを考えますと、それでも使う価値があるように思います。ちなみに、アメリカではフェニトイン(商標名Dilantin)の注射薬は販売終了になったと聞いています。

最大の疑問点は、用量が海外と異なりmg表示になっていることです。海外では、フォスフェニトインの用量は全てフェニトイン当量(PE)表示になっています。つまり、500mgPEのフォスフェニトインから500mgのフェニトインができるということです。そのため、フェニトインとフォスフェニトインの使用量の「数字」は一緒になります。ところが、日本の表示だと、750mgのフォスフェニトインから500mgのフェニトインができる、と自分で計算しないといけません。正直、面倒くさいですし、海外の文献を読む際に混乱が生じます。特に、海外での講演では、mgPEのPEを入れ忘れたスライドを作る医師もいますので、なおさら困るのですが、海外ではPEを使うのが当たり前なので、入れ忘れだなと分かるのです。トロント小児病院でも、「フォスフェニトイン3mg = フォスフェニトイン2mgPE = フェニトイン2mgで、フォスフェニトインの用量の記載にはmgPEを用いること」と病棟にわざわざ貼り紙がしてありました。

なぜ、日本で、外国と異なる用量表示が選ばれたのかは分かりません。さぞかし強い理由があったのでしょうが、僕の理解の範囲外です。海外の文献を読む際に間違えないようにするのはもちろんですが、論文を書く際にも気をつけないと、日本は投与量がやや多いといった世界に誤ったメッセージを発することになりかねません(北米では小児のてんかん重積に15-20mgPE/kgを使う。日本では22.5mg/kgで15mgPE/kgに相当するので多くはないが、22.5という数字だけ見ると、PE表示しか知らない外国人には多いと誤解されるかも知れない)。

また、フォスフェニトインの保険適応の1つに「フェニトイン内服中の患者が内服できない際の代替療法」というのがありますが、1.5倍量(mgで)を与えよと明記されています。わざわざこんなことしなくても、フェニトイン当量で同じだけ与えれば、わざわざ計算をせずともすみ、ヒューマンエラーを減らせるのになぁとしみじみ思います。

こういった混乱を起こしそうなのは予測できるので、何故なのかなぁと思います。

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2011/12/12

皆既月食 (Total lunar eclipse)

皆既月食、見逃しちゃいました~... (ToT);;;

すっかり忘れて寝ちゃいまして... 今回は、絶好の条件だったはず。大ショックです。この前にトロントであったときも見逃したんだよね。あ~あ。

しかたないから、トリビアネタでも。

月って西から東に動いてるってご存知ですか?

月は東から昇って西に沈むじゃんって思ったあなた。実は、地球も西から東に回っていて、それが月の動くスピードよりも速いため、地上にいる僕たちからは月が西に動くように見えるのです。つまり、速く走る車が遅い車を抜かすと、遅い車が後ろに動いていくように見えるのと一緒です。

これを証明できるのが月食ですよ~♪ 月食は、太陽の裏側にできる地球の影に月が入るから、日が差さない部分ができて欠けるわけです。月食では、月はいつも左の方(東側)から欠けてきます。月が西から東に動いてるからこそ、月の東側が先に影に入る、つまり月の東側から欠けてくるという理屈です!

次の皆既月食は、3年後の10月を待つしかありません。今度こそ見るぞ~!

その前に、来年5月の金環食(日食です)が大きなイベントです。静岡は、金環食を見れるベルト地帯のど真ん中にあるという話ですが...

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2011/12/10

ボルチモアへ2 (Baltimore 2)

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前回の続きですが、アメリカてんかん学会に参加のためボルチモアに行ってきました。

どうしても行っておきたかったのが、全米でも有数と言われる国立水族館です。週末は非常に混んでいて、建物をグルーッと囲むように長蛇の列ができていましたので、月曜日の開館時間に合わせて出直しました。

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建物に入ってエスカレータを上ると、フロア全体を占める大水槽にエイやサメ、ウミガメが悠々と泳いでいます。飼育員と思われる人も一緒に泳いでいます。この大水槽、上からだけではなく、横からも眺めることができます(上から降りてくるらせん状の通路があるのですが、ちょうどこの水槽の真横を通るようになっている)。エイをまともに眺めるのは初めてでしたので、とても印象が強かったです。ウミガメも巨大で、思わず上に座ってみたくなりました。

20111210_3イルカショーのチケットも買っていたので、見物に行きました。子供たちが多くて、歓声が上がっていました。このイルカのプールですが、階段を下りるとプールを横から眺めることができ、楽しみが増すようになっています。イルカのショーですが、ジャンプなどの激しい芸当も少しありましたが、どちらかというと、イルカの能力(スピード、音によるコミュニケーション)の説明とデモンストレーションや、海の生物を守るために自然環境をいかに大切にするかといった教育的側面も多かったように思いました。

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上の階に上がっていくと、世界各地の魚、クラゲ、爬虫類などの展示がなされています。一番上には熱帯雨林エリアがあり、やや蒸し暑い環境になっています。ここにはオウムのような鳥なども放たれていました。

その他、映画上映もみようと思っていたのですが、気がついたら上映開始時刻から20分以上過ぎていたため、あきらめちゃいました。

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この日の昼食ですが、有名なPhilipsに行ってクラブケーキをいただきました。ここは評判が色々と割れているのですが、自分にとってはサービスもよく、とてもおいしくいただけたと思います。

この後、土産物屋に行ったのですが、ボルチモアはカニが名物ということで、カニグッズがこれでもかと売られているのはちょっと面白かったです。

学会で一番勉強になったのは、ICUでの連続脳波モニタリングのシンポジウムでした。自分もトロントでかかわっていたので、こちらの人たちがどんなことを考え、どんなことが問題になっているのかがよく分かりました。トロントのスタッフであるH先生がシンポジストの1人でした。重症小児患者(特に原因不明の意識障害を示す患者)の結構な割合で非けいれん性発作(正確には電気的発作=脳波上では発作を起こしているが目に見える症状のない状態)、や非けいれん性発作重積状態が起こっているのですが、これを診断するには脳波をとるしかありません。非常に重要な分野で、先日の静岡での臨床神経生理学会でも教育講演がありましたが、日本のICUで連続脳波モニタリングを行っていくには問題が山積みです。

復路は朝7時のUAでしたので、朝4時半に起きました。シカゴ経由でしたが、成田行きの便は2時間遅れ! 実際には2時間半以上遅れてしまいました。機体は古めで、個人用の液晶モニターなし。かなりがっかりでした。おかげで、往路に比べだいぶ退屈しました(シカゴに来るまでの便で眠ってしまったためという話もある)。おまけに、UAの機内食は、ANAに比べ全然イケておらず、これじゃエアカナダ未満じゃんと思っちゃいました。ANAと違って夜食が出ましたが、一番おいしかったのはバナナでした(人の手が加わっていないから)。でも、最後の軽食のホットサンドはわりと良かったです。

結局、成田に午後6時過ぎに着き、静岡に帰り着いたのは午後11時でした。翌日から仕事だったのですが、午後はゾンビ状態だったことは、言うまでもありません (x_x);;;

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2011/12/09

ボルチモアへ1 (Baltimore 1)

米国ボルチモアで開催されたアメリカてんかん学会から戻ってきました。

20111209_2ボルチモアは海沿いの町で、アメリカ国歌の発祥の地です。有名なのはカニ料理(クラブケーキ)、水族館、ベーブルース、治安の悪いことでしょうか。町の中心部にインナーハーバーと呼ばれる地域があり、観光地になっています。この辺りは治安はそこそこのようです。学会もそのエリア内にあるコンベンションセンターで行われました。

往路はANAで行きました。ANAの国際線に乗るのは初めてでした。今まではカナダとの往復だったので、エアカナダばかり使っていましたから。乗ってみた感想ですが、いや~エアカナダよりはかなりよいです♪ 食事もCAさんの雰囲気も。食事のレベルの差はかなりあると思います。食べ物好きの僕としては、これからはANAで行こうかなと思ってしまうほどでした。ただ、機体はエアカナダよりは古くて、液晶モニタの質が良くなかったです。ビジネスクラスとファーストクラスをチラッと覗く機会がありましたが、ANAのビジネスクラスとファーストクラスの間くらいにエアカナダのビジネスクラスが位置しているような印象を受けました。

シカゴで乗り換えでしたが、今回はエアカナダで貯めまくったマイレージを使っての特典航空券で選択肢があまりなかったので、乗り継ぎは5時間! この間を快適に過ごそうと、最近取得したプライオリティパスを使い、搭乗ゲート近くにあるUAのラウンジに入り込んだのですが、思っていたよりも狭くて混んでおり、食事もろくに出ないという目に合ってしまいました(エアカナダやANAのラウンジはもっと良かった記憶があるのですが)。

ボルチモアについてからは、空港からLight Railという路面電車に乗ってコンベンションセンターまで行くことができます。ホテルは道を渡ってすぐだったので、スムースに着くことができました。Days Inn Inner Harborというホテルでしたが、価格の割りになかなかよいお部屋でした。

20111209_1翌日の学会初日は午後からだったので、マックヘンリー要塞に行きました。ここは、アメリカ国歌誕生の地ということで、資料館で短い映画を見ましたが、なかなかドラマチックな演出で感動させてもらいました。アメリカ独立当時の星条旗が残っているそうです。

午後は、トロントのO1先生が仕切っている脳波のセッションに参加してきました。アメリカの全国学会で日本人が座長を務めるというのは非常に名誉なことですし、あと2年間座長をされるということですので、O1先生のためにも今後このセッションが盛り上がるよう応援していきたいです。しかし、このセッションが終わるころには時差ぼけの症状が出てしまって、あえなくホテルに戻り、翌朝まで12時間以上眠ってしまいました。

20111209_3次の日の午前中は学会に出席し、午後は食事の後に美術館に行きました。食事は、Inner Harborにあるスペイン料理のお店でTapasをつまみましたが、けっこうよかったです。スペイン料理、トロントから戻って以来初めてです。Tapasは、オードブルサイズのものを色々と食べられるので気に入っています。右側はチキンを串焼きにしたものですが、とても香ばしくジューシーでした。

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右は、海老を焼いて、グランマルニエを主としたソースをかけたものですが、甘酸っぱい香りと味がなかなかよい。気に入りました。これらの他、ミニサイズのパエリアやスペイン風オムレツもいただいて、大満足でした。

その後、ボルチモア美術館にバスで行きましたが、ここは入場料無料なのがよいです。僕は美術はろくに解さないのですが、モネの絵がいくつか置いてあり、印象派は好きなので楽しむことができました。

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夜は、職場の同僚と近くのパブに飲みに行きました。ボルチモアはシーフード(特にカニ)が評判ということで、メリーランド風クラブケーキは外せないとのことです。

といっても、お肉も食べたいので、右のようなリブです。これも久しぶりに食べますが、とってもやわらかい。大きく見えますが、骨があるので、食べる部分はそんなに多くありません。

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クラブケーキは、カニの肉がたっぷり入っており、カニの風味たっぷりです。みんなでシェアしましたが、十分満足できました。

これらの料理と一緒にビールをいただいたのですが、ビールが薄く感じてしまったのは気のせいでしょうか? まぁいいんだけど。アルコールのおかげで、時差ぼけを気にせずにぐっすり眠ることができました(続く)。

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