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2010/06/02

卒業式 (Graduation Reception)

昨日は、トロント小児病院神経科(SickKids)の卒業パーティがありました。これは、研修プログラムを終える予定の人たちをお祝いするものです。

今回の卒業式は、

レジデント 1人
てんかんフェロー 3人
脳卒中フェロー 1人
脱髄疾患フェロー 1人

でした。

レジデントは5年間のプログラムの修了者で、昨日ちょうどカナダの小児神経科専門医試験に合格したとのことでした。

SickKidsには、年間に北米の卒業生1人と海外からの1人の合計2人しか、レジデント枠がありません。レジデンシーはカナダの正規の研修プログラムで、これを終えることにより、カナダの専門医資格を受けられます。北米では、専門医資格をもっていなければ医師とはみなされません(当然、スタッフになれない)。カナダ全体でも小児神経の研修ができる施設は数えるほどしかありませんので、毎年誕生する小児神経専門医は数えるくらいしかいません。つまり、彼らは、本当に選ばれた人たちなのです。なので、今後彼らがカナダで果たすべき役割は非常に大きいことになります。小児神経科医が大切にされる理由です。

てんかんフェローは、現在4人(僕は厳密にはてんかんフェローではない)いるのですが、そのうち3人が卒業することになりました。大幅な戦力ダウンですが、来年度も多少の時期の遅れはあるものの3人くるのでありがたい。ただ、SickKidsのてんかんフェローの正規枠(病院からの給与が出る)は年間1人で、残りの人たちは自費留学で来るのです。そういう方たちに頼らないと業務が回らないのは根本的に問題があるわけですが、それでも勉強に来てくれる方がいるのは、プログラムのレベルの高さゆえかも知れません。2011年度にも多数の応募が既にあるようです。

脳卒中フェローは、厳密に年間1人のようです。小児の脳卒中という非常に特化されたプログラムで、SickKidsは世界のトップレベルを走っています。カナダの小児脳卒中患者のデータベースという巨大なシステムがSickKids主導で構築されていますが、こういったものを組織する力は北米の人たちは強いです。多施設共同研究も北米の方が多く、非常に多くの患者からのデータを集めることができます。日本人は個人の働きはカナダ人より大きいと思いますが、組織力では完全に負けていると思います。また、マンパワーも完全に負けています。なので、カナダ人の方が時間等に余裕をもって仕事をしているように見えるのに、結果では負けるということが起こるわけです。

脱髄疾患フェローというのも特殊です。こちらに多発性硬化症が多いので、このようなプログラムがあります。SickKidsは、カナダ最大の多発性硬化症センターであり、その業績もトップクラスなのです。

こういった彼らがカナダのみならず世界中で羽ばたくことを望みます。

僕の研修はあと1年になりました。昨年にてんかんフェローの卒業式を受けたわけですが、来年に2回目の卒業式を楽しめることを願っています。

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