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2010/05/24

ラモトリギンへバルプロ酸を追加する際の用量調整

小児神経学会のてんかんのセッションで、ラモトリギン内服中の患者さんにバルプロ酸を追加する場合、ラモトリギンの用量をどのように調整するのだろうかという質問が出ていました。

なぜかというと、バルプロ酸の併用でラモトリギンの血中濃度が上昇し、副作用(発疹等)が問題になるからです。

僕は、カナダでの経験より「バルプロ酸の追加時に半量にしている」とコメントしておきました。根拠としてFDAを挙げましたが、よくよく考えてみるとそれは間違いで(ごめんなさい)、別の論文でした。なので、覚え書きとしてここに書いておきます。

一般に、バルプロ酸の存在下で、ラモトリギンのクリアランスは50%減少し、半減期は2倍になります。そして、血中濃度は約2倍に上昇します。なので、半量にするというわけです。

Kanner AM, Frey M. Adding valproate to lamotrigine: a study of their pharmacokinetic interaction. Neurology 2000; 55: 588-591

この論文でも同様のデータが示されており、さらにラモトリギンのクリアランス減少率とバルプロ酸の濃度には相関なしとも示されています。つまり、ラモトリギンのクリアランスはバルプロ酸の有無のみで決まり、その濃度には依存しないということになります。

なので、この論文のdiscussionに記載がありますが、ラモトリギンにバルプロ酸を追加した場合、ラモトリギンの用量は直ちに半量に減らし、バルプロ酸の増量を行ってもそれ以上の調整は不要ということになります。

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