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2010/02/17

発表準備 (Preparing for presentation)

明日は、神経科内での講演会、Neurology Grand Roundsがあります。これは、スタッフ、レジデント、フェローで持ち回りになっていて、1年に1回発表の機会があります。発表時間は質疑応答を含めて1時間。トピックは何でも可ですし、スタッフの場合は、関連領域の有名人を呼んでくるという場合もあります。

レジデント、フェロー達にとっては、自分達の勉強の成果を発表する貴重な機会であり、自分への評価にも影響しますから、気合いを入れて準備します。

僕は、2009年にILAEのウェブサイトに掲載されたてんかん分類に関する報告書について話すことにしました。1981年に発作型分類、1989年に症候群分類が出て以来、正式な改訂は未だ行われていません。2001年と2006年にILAEからの報告書が出ましたが、これらは改訂版ということにはなっておらず(そういう意図ではないと記載されている)、改訂版ではないのにそれらしく見えるようなものを出すなという批判も一部からありました。

2009年のILAEの報告は、正式な改訂を目指すものであり、これが今後どうなるかは注目されます。昨年の夏から秋にパブリックコメントも募集されており、僕もコメントを投稿しました。

ポイントとなるのは、発作型にしろ、症候群にしろ、一つの単位をどういう基準で決めるのかということです。特に症候群は、定義があいまい。発作型、病因、発祥年齢、脳波所見、画像検査、薬への反応性、発作予後、発達予後、遺伝子異常などなど、いろいろな特徴のクラスター(ぶどうの房みたいなもの)ということになっているのですが、これらの重みが症候群によっててんでバラバラです。検査法の進歩によって情報量が増えたのですが、分類体系が全然ついていっていない。

更にこれには、政治的背景もあって、自分達がこういう特徴的な所見をもつ患者さん達は新しい症候群だと主張し始めると、なかなか後に引けないのです。まず、よく似た集団が近くに見つかると、これらとは自分達の症候群はこんな感じで違うんだと力説するわけです。でも、それは単にそれらの周りの小さな世界を見ているだけに過ぎないのかも知れません。自分達の症候群を似たものと差別化する境界線は、果たしててんかん全体を眺めたときにも役立つのでしょうか?

ILAEは、お偉い先生達の個人的な意見重視の非科学的な方法ではなく、より客観的な手法でもって分類作業を進めようとしています。この方針には、僕は基本的に賛成です。ただ、症候群の基準がてんでバラバラだから、そこを何とかしないとどうにもならないと思います。つまり、本当に大事でないものはバッサリ切って捨てるということです(なんか、事業仕分けみたいですね... うまくいくのか?)。

という感じで、実際の発表では、過去のILAEからのレポートの概略を説明し、分類に関する問題点、2009年報告書の概説、そして僕が行った研究結果の概説で締めくくる予定です。

さぁ、明日はがんばるぞ!

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