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2010/01/29

ベッドコントロール (Bed control)

トロント小児病院では(おそらくカナダの他の病院でも)、病棟の最大入院患者数が看護師の数により、きっちり管理されています。

その日に働ける看護師の数、入院患者さんの状態等により、看護師あたりの担当患者数等が決まり、容量を超える入院は拒否されます。

救急外来から入院要請があっても、病棟が拒否すれば、救急外来で入院待ちです。患者さんをICUから病棟に戻したくても、戻せなかったこともあります。

また、看護師の病欠が出た場合等、最大入院患者数が減ります。その結果、予定入院が突然キャンセルされる事態が起こる場合があります。患者さんが既に病院に到着していてもキャンセルに至ったこともあります。

もちろん、病棟の都合ですから、その場合の患者さんとの交渉は医師の仕事ではありません。病棟でベッドコントロールをしている担当者の仕事ですから、その点は楽です。遠方からの方の場合は、近くのホテル等を確保したりもするようです。

なので、退院できる人は早く退院していただいて、ベッドを空けることがとても大切です。CCAC(地域での小児用の訪問看護サービス)がありますので、薬の注射等が必要な方でも、状態が落ち着いていれば、CCACによるフォローの手続きを済ませた後、退院になります。

プレッシャーやフラストレーションを感じることはありますが、入院患者にはきっちり看護師がつきますので、ケアのためには良いです。特にてんかん外科の患者の場合、頭蓋内電極が入っている間は、患者の個室に24時間必ず看護師が貼りついています。担当看護師が食事やトイレで席を外さなければならない場合、必ず代わりの看護師がつきます。

最初は驚きもしましたが、最近はずいぶん慣れてきました。

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コメント

おはようございます。
一病院あたりの医師数も看護師数も不足している日本では・・・
医師のやる気が先走り、無理に入院をさせてしまうことがあります。
そんな場合、事故が起きれば医師の責任なのでしょうが・・・

結局はどちらも、患者さんのことを思っての行為ではあるのですが、現場の善意だけでは長続きしませんし、
足元をすくわれますよね。根治療法ではありません。悪いのは野放しにしている日本政府です。

看護師数・医師数によるベットコントロールが正しいのでしょうが、
それを厳密にすると今の日本では混乱するでしょうね。
いい方向に向くことを祈りたいです。

投稿: 通りすがりのサンチョ | 2010/01/29 08:43

サンチョさん、コメントありがとうございます。

このコントロールができる1つの要因としては、在宅でのフォロー体制が日本よりも充実しているからではないでしょうか?

入院が必要な患者さんはどうしても来られますから、退院可能な患者さんには早くお帰りいただくことになるわけですが、この「退院可能」の幅が日本より広いように思います。

日本では混乱を招くでしょうね。それに、コントロールを厳密にして入院の必要な方の入院が遅れてトラブルになっても、無理に入院させて人手不足で目が届かずにトラブルになっても、早く退院してもらった方に何か問題が生じても、責任を問われるのは全て現場の医師です。

システムの不備の被害を現場が被るのは、他の業界でもそうなのでしょうが、何とかしてほしいものです。

投稿: あきちゃん | 2010/01/29 23:26

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