« EBBerryバージョンアップ (Version up of EBBerry) | トップページ | 素敵!ステーキ! (Steak!) »

2009/09/19

ビガバトリンが米国で承認 (Vigabatrin was approved by FDA)

抗てんかん薬の1つであるビガバトリン(vigabatrin; VGB)が、今年8月に米国で承認された。小児の点頭てんかん(West症候群)と成人の難知性部分発作への適応が認められている。

VGBのWest症候群への有効性は、以前から知られており、ヨーロッパではかなり前から使用されている。カナダでもWest症候群への第一選択薬として使われている。

米国でも治験が行われていたが、VGB特有の視野狭窄、その他の副作用のため、治験が一旦中止になってしまった。日本でも治験が行われたが、同様に中止になってしまい、再開の目処は立っていない。

West症候群にはACTHが有効とされているが、副作用が問題になる。易感染性、高血圧、電解質異常、中心性肥満、糖尿などが起こる。基礎疾患をかかえている場合、感染のリスクが高い場合にACTHを使用するのは難しい。

トロント小児病院では、ACTHの前に、VGBを最低でも2週間使用する。網膜へのVGBの副作用は早期には起こらないので(網膜電図に異常が出るのは、早くて9か月、平均1年)、VGBが有効だと判定したら、6か月使用し、その後1-2か月かけて減量中止することになっている。

副作用が問題になることがあるにせよ、VGBはWest症候群にとって、重要な治療選択肢である。選ぶ選ばないは医師と患者の自由だが、選択肢がなければ、そのような自由すらない

米国では一旦は中止になった治験を再開し、副作用の危険性、そのモニター方法も研究し、そして最終的にVGBは認可された。日本はいったいどういった立場をとるのだろうか?

|

« EBBerryバージョンアップ (Version up of EBBerry) | トップページ | 素敵!ステーキ! (Steak!) »

コメント

こんにちは。はじめまして。
京都で循環器専門としカテーテル治療をしているものです。
医師7年目となり専門医を取得しすべての医療を滞りなく行えてはいるのですが、若い時分にあった刺激が少ないのも事実で、学生時代から漠然と海外で医療を、と考えていたこともあり、ネットで情報を集めている時にあきちゃんさんのブログに出会いました。楽しく拝見しております。
現在32歳で何か大きなチャレンジするには最後なのかな~とも思っています。アメリカへの臨床留学している体験記はほとんどが20代の若い先生が多いのでやや抵抗があるのですが。あきちゃんさんは日本での臨床経験をつんでからの挑戦?と見受けられるのですが、いつからはじめられたのですか。
日常臨床の激務の中でUSLMEを高得点でpassされているのには感服するとともに刺激、勇気づけられています。
先日第3子が誕生したばかりで、育児も多忙ではありますが、これからUSLMEにチャレンジしようかと考えています。今後もお時間ありましたら不明なことなど教えていただけたらと思います。

投稿: こうき | 2009/09/20 21:21

こうきさん、はじめまして。

私なんかもう39歳ですし、私の周りでclinical fellowをされている人たちも35歳以上が大部分です。

今、医師になって15年目ですが、海外での医療を漠然と考え始めたのは5年目くらいの頃でした。ただ、日常業務が多忙でしたので、なかなか勉強はできませんでした。本気になったのは、半年だけ研究留学をした10年目(34歳)の頃です。私の場合は独身でしたので、それなりの自由がありましたが。

32歳なら、まだまだチャンスはありますので、色々考えられてみてはいかがですか?

投稿: あきちゃん | 2009/09/21 02:22

あきちゃんさん。ありがとうございます。
分野こそ違いますが同時期にチャレンジされた方がいるというのは勇気づけられます。
頑張ってみようかと思います。
今後分からないことありましたら教えて下さい。

投稿: こうき | 2009/09/22 07:21

初めまして、突然のコメント失礼をいたします。

ビガバトリンで検索してこのサイトにたどり着きました。息子がてんかんを持っており、アメリカに住んでおります。最近入院して(検査)新しいDr.のこの薬を奨められました。でも、アメリカではまた新しい薬のためにコンセントフォームが必要で副作用の事で少々怖くなっております。もう少し詳しい情報をお持ちでしたら、是非教えて頂けませんでしょうか?

どうぞよろしくお願いします。

カナダではよく使われる薬と聞きました。そうなのですか?

投稿: 堂面さつき | 2012/09/12 13:23

カナダでの経験を書きますと、点頭てんかん(West症候群、infantile spasms)の第一選択薬として使います。それ以外のてんかんには、まず使いません。

一番注意すべき副作用ですが、視野狭窄があります。しかし、通常は使用期間が半年を超えてから起こります。トロントでは半年使ったら減量中止しておりましたので、通常問題にはなりません。

その他は、不機嫌、眠気、体がやわらかくなるなどの副作用を経験しました。

投稿: あきちゃん | 2012/09/12 14:08

お返事ありがとうございます!
ちなみに、息子はinfantile spasmsと言われています。

副作用の視野狭窄にちょっと躊躇しています。
半年使ったら、減量、中止というのは、もう半年以上は使わないという事ですか?違う薬に移行して行くと言う事ですか?

しつこくすみません。。。

投稿: さつき | 2012/09/19 14:23

カナダでの経験では、効いたとしても半年で原則減量中止でした。発作がなく脳波異常も軽くなっていれば、薬なしで様子をみる方針でした。

投稿: あきちゃん | 2012/09/19 23:24

お答えいただいてありがとうございました!

投稿: さつき | 2012/09/22 01:54

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« EBBerryバージョンアップ (Version up of EBBerry) | トップページ | 素敵!ステーキ! (Steak!) »