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2008/12/10

アメリカてんかん学会 (Annual meeting of the American Epilepsy Society)

National Epifellow Foundation Scientific Forumが済んだ後は、アメリカてんかん学会(AES)に参加しました。アメリカとありますが、世界中からの参加があり、事実上国際学会です。といいますか、国際てんかん学会(International Epilepsy Congress; IEC)よりも規模が大きく、より学術的な内容です。だから、僕はこの学会が大好き。勉強にもなるし、楽しいイベントも色々あるから。

初日の6日は出られなかったのですが、7日はポスター発表がありますので、気合い入りまくりです。正午にポスターを貼りに行き、午後1時半~2時半は発表者はポスターのところに居ることになっています。

この方式のポスターの場合は、いかに自分の研究を売り込むかが鍵です。つまり、興味を持って立ち止まってくれる人がいたら、どんどん説明を始めて、引き込むわけです。

ランチを取ってきて(AESでは、毎日ランチが無料で配布される)、ポスターのところに戻ると、O1先生が来られていました。また、僕の右隣は、お友達(といってもずいぶん格上だが)のA先生がポスターを貼っておられ、正午どころか12時半頃には見学に来る人に説明を始めていました。その熱意たるやすごいものがあります。

そうこうしているうちに、僕のポスターの方にも人が来るようになり、O1先生と僕とで説明をしました。うれしかったのは、著名な先生方が何人か来られて、色々コメントをいただけたことです。O1先生が、「このコメントを論文のdiscussionに書けよな!」と言っておられました。プレッシャーです! 気が付けば、ポスターセッションの終了時刻はあっという間に過ぎていました。

あとは、口演をずっと聞いていましたが、とにかくカバーされるトピックが広い。僕は、特にAnnual Courseという項目で、治療に関する種々のトピックに対する賛成意見と反対意見を述べ合うディベートがあったのが楽しめました。というのも、日本はここ数年で新しい抗てんかん薬が認可され(ギャバペンチン、トピラメート、ラモトリジン)、ようやく第2世代抗てんかん薬による治療がまともに行えるようになってきたからです。

例えば、若年性ミオクロニーてんかん(JME)。今までは、バルプロ酸をメインに、クロバザムやゾニサミドといった辺りで治療していたわけですが、バルプロ酸は、このJMEを発症しやすい年頃の女性には色々と良くない副作用があるわけです。体重増加、卵巣機能障害、胎児への催奇形性のリスクなどですね。ところが、JMEの発作に一番利くのはバルプロ酸です。なので、少量で発作がコントロールできればバルプロ酸で良いという意見、副作用を最小限にとどめるためにまずは第2世代抗てんかん薬でという意見があります。

そのほかにも、作用機序の異なった複数の薬剤を組み合わせて治療するのが良いか、単剤治療にこだわるべきかといった議論もありました。北米では、最近というよりは、もう数年以上前からこのようなことが議論されていると思います。日本では、今までは選択肢がなかったわけですが、今後は選択肢が増えたが故に新たに出てくるこのような問題を、しっかり考えていく必要があります。

自分が主に研究している、てんかんにおける脳波上の高周波活動についても、発表の数が増えてきているように思います。これも、今後もっともっと発展させなければいけません。

また、過去にトロントで一緒に働いた仲間にも再会でき、とても楽しく過ごせました。もちろん、お食事会などのイベントもあり、大満足です。

写真は、カメラをPCに接続するカードを持ってきていないので、トロントに戻ったらアップする予定です。

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