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2008/02/01

トピナ (Topiramate in Japan)

浦島太郎になっていたのですが、昨年9月に、日本でトピナ®錠(トピラマート)が発売されています。一昨年にようやくガバペン®錠(ガバペンチン)が発売され、今年はトピナというように、ようやく新世代のこうてんかん薬が日本でも出回るようになりました。

といっても、このトピラマート、世界では10年以上前から使われているんですよ(英国で1995年、米国で1996年承認らしい)。ようやく、という感じです。

ところで、綴りはtopiramateなのに、どうしてトピラメイトでなく、トピラマート??

さて、日本では、どうやら成人(16歳以上か?)の部分発作および二次性全般化発作を対象とした追加療法という話をうかがっていますが、こちらではtopiramate(以下TPM)は、小児でも乳児でもバシバシ使われています。

TPMですが、僕もまだ勉強中の身で理解が足りないところが多いと思いますが、どうも日本のエクセグラン®(ゾニサミド; ZNS)に似た印象です。カバーする発作型にしても、副作用にしても、用量にしてもです。炭酸脱水素酵素阻害作用を持っている点も似ており、炭酸脱水素酵素阻害剤のアセタゾラミドとの併用が問題になる可能性があります。

ZNSでもそうですが、TPMでは腎結石、尿路結石という副作用があり、こちらではTPM長期内腹中の方は、定期的に尿検査(潜血反応、尿中カルシウム、クレアチニンなど)や腎エコーを行われています。

また、psychomotor slowing(トロくなる)speech problem(話さなくなる)などの問題にも注意が向けられています。

発汗低下による高体温という副作用がありますが、これもZNSとそっくりです。

こういう副作用の他にも色々ありますが、スペクトラムが広いので人気があります。抗生物質では広域スペクトラムの薬剤の乱用は耐性菌問題を招きますが、抗てんかん薬では耐性を生じるという問題はありません(ないはず)。もちろん、ターゲットの発作型をきっちり決めて正しい薬剤選択をするという意味では、よく考えて使わないといけませんが。

カナダでは、TPMは、部分発作、二次性全般化発作の他、強直間代発作、Lennox-Gastaut症候群の発作にも適応があります。また、追加療法のみならず、単剤治療も認可されています。さらには、適応外なのでしょうが、West症候群(点頭てんかん)にも使いますし、手強い新生児発作や大田原症候群という新生児期発症の難治てんかんにも使います。このあたりの使い方は、日本のZNSとほとんど同じです。

小児では、1-3mg/kg/dayで開始し、最大9mg/kg/day程度までとされていますが、もっと大量に15-20mg/kg/dayくらい使ったりする例もあるようです。子供にも内服できるように、25mgのスプリンクル剤というのが発売されており、カプセルの中の粉だけを内服できるようになっています。

カナダの人たちには、ZNSが日本発の薬なので、よくZNSについて質問されます(ZNSもカナダでは人気がある、しかし通常ルートでは手に入らない)。その代わり、僕はTPMについて教えてもらっているというわけです。

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