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2008/01/03

脳波のお勉強 (Study of EEG)

Current Practice of Clinical Electroencephalography

今日は病院がまだお正月モードで早く帰宅できたので、夕食後(チキンカレーの残り)からちょっと真面目に勉強しました。ちなみに、カレーはよい具合に煮込まれていい味になってきてます!

勉強したのは、主に新生児の脳波です。新生児とは、生後1か月未満の赤ちゃんのことですね(かわいいですよ!)

トロント小児病院神経科では、みんな右の教科書を使って、脳波の勉強をします。今年の6月にカナダの脳波認定試験を受験しますので、真面目に勉強しないと。

僕は10年強にわたって日本で脳波の判読をしてきましたが、新生児脳波の経験が少ないので、ここは補強しないといけません。また、僕の受けたトレーニングは主に脳波の指導医からの直接の口伝えの知識が主体です(まるで語り部が物語を口伝で受け継ぐよう!?)。もちろん、脳波の論文を読んだり教科書を参照したりもしますが、直接伝授される方が圧倒的に量が多かったです。

僕は自分の受けたトレーニングが悪いとは思いません。教科書に書いていないような細かいポイントを実際の脳波を目の前にしながら直接教えてもらえるわけですから、誇るべきすばらしい教育システムだと思います。ただ敢えて言わせていただくならば、体系的な知識としての蓄積が難しいということでしょうか。もちろん、多数の脳波を読み、教えてもらうことにより、知識の穴はどんどん埋まってくるのですが、あくまで経験しない限りは埋まらない

だから、直接見たことのない所見にも対応できるように、教科書をcover to coverで読んで知識を広げておく必要があると思うのです。そして、体系的な知識を得ることにより、現在目の前にある所見をより論理的に考えて正しい結論を導く能力もつくと思うのです。

また、口伝えの知識で陥りやすい、偏った考え方に陥ってしまうパターンも避けることができると思います。日本国内でも施設間で違いがありますから、国が異なれば色々とびっくりするような違いも見られます。最近は、少々の違いでは驚かなくなりましたが。

教科書は日本でも読めるじゃないかと言われるかも知れませんが、日本では忙しすぎて、のんびり教科書を読んでいるような暇はめったにありません(それでも読みかじらないといけないのですが)。特に英語の教科書を1冊まるまる読むような時間は確保しようがない。カナダでの今の仕事のほうが明らかに勉強時間が取れるのです。これがカナダに来た理由の1つですね。こちらのレジデントやフェローたちは十分勉強できるようスケジュールが組まれているのです。

そんなわけで、チビチビ教科書を読み、覚えなければならない点を書き出し覚えるということになるんですね。脳年齢を若返らせるべくがんばらないと。

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コメント

お勉強、お疲れ様です。
医学のことはさっぱり分からないのですが、一応、英語教育関係の仕事に携わっているので、応用の利く学習法というものには興味があります。別の角度からの情報収集も大切なことなのですね。医学においては未知の部分もあり、思わぬところから研究が進んだりすることもあるのでしょうか。
そういえば、小学生の頃、近所の幼ななじみの子が交通事故後から頻繁にひきつけ、痙攣を起すようになったのですが、発作を何とか予知できないものかと、毎日毎日ず~~~っとその子を観察していたことがあります(笑)。何か手がかりになるようなものがあるんじゃないかと思って・・・。これが分かればすごいことなのでしょうが、小学生がこんなこと分かる訳もないのに、今さらながらアホだったなぁ~っと思ったりします。。。

投稿: reco | 2008/01/04 01:41

思わぬところから研究が進むということは、たぶんいろんな分野であると思います。
医学にしても、ペニシリンの発見のように、アクシデント(菌の培養中にカビが混入してしまった)から見出された新事実などがありますね。大切なのは、ちょっと変わった現象を見逃さない観察眼と、それをとことん追求するあくなき熱意なのでしょうが、これがなかなか難しい。
脳波にしても、コンピュータ技術、デジタル技術の目覚しい進歩により、新たな分析方法が模索されています(僕もその一端を担っているつもりなのですが)。脳波も音声や電波と同じ波ですから、音響工学や電磁気学の知識も応用できるはずで、実際にそのような研究をされている方もおられるわけです。この辺りになると、僕達だけではカバーできず、その道の専門家達と手を取り合っていかなければ到底無理な話ですけどね。
この前、フィラデルフィアの学会に行ったのですが、そこには、人間の発作を予知できる犬(seizure dog)が展示会場に来ていました。発作予知は脳波のコンピュータ分析でもhot topicなのですが、この犬がどうして発作を予知できるのか分かれば、大発見でしょう。
同じようなことですが、どうして動物達が大地震や津波を予知できるのかにも興味があります。太古の昔には、人間にも備わっていたかも知れない能力だと思うのですが。

投稿: あきちゃん | 2008/01/04 06:01

この、発作を予知できる犬 に興味津々です。
スゴイですね。
犬は飼い主のことを本当によく見てますからね。
特に相手が子供の場合は、微妙な挙動の変化を察知しているのかもしれないですね。精神混乱を伴うてんかん患者の場合などは特に。
あと、犬は匂いをかぎ湧ける力が凄いですが、そういうのも関係していたりして?
とても興味深い分野で思わず引き込まれてしまいました。

投稿: reco | 2008/01/05 00:52

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